看護師は児童指導員になれないのに児発管(サビ管)にはなれる?
追記:古い記事でしたが、お越しいただく方が多いので2025年10月に書き直しました。
児童発達支援や放課後等デイサービスなどの障害児通所支援事業所における児童指導員。
事業所側からしたら、人を採用するときに、その人が児童指導員になれるのか否かはとても重要です。
要件は複雑で、何年も事業所を運営している人でも、わかっていない方も多いです。
中でも、分かり辛いと感じたのは看護師資格です。
教員免許があれば、すぐに児童指導員として働けますが、看護師資格があっても、それだけでは、すぐ児童指導員にはなれません。
ただ、病院勤務経験のある看護師さんの場合、児童指導員にはなれないのに、「児童発達支援管理責任者(またはサービス管理責任者)」にはなれる可能性があります。
令和4年度からは児発管・サビ管になるための実践研修を受けるのに2年間のOJTが必要になりましたが、児発管基礎研修を受講する時点で、看護師資格+看護師経験が3年以上あれば、6か月の特例が使える可能性があります。

児童指導員の要件について
2025年5月現在の児童指導員の要件です。
看護師の記載はありません。

看護師としての病院や診療所での直接支援の実務経験は、児童指導員になるための実務要件は満たさないことがわかります。
児童指導員に求められる実務経験は、「児童福祉事業での実務経験」に限られるからです。
児童発達支援管理責任者の要件について
次に、児童発達支援管理責任者の要件についても確認します。


↑「看護師の資格を持ち、看護師として勤務したなら3年」、「とくに看護師としてではなく、病院の従業者として勤務した場合でも5年」で、児発管としての実務経験要件を満たすことがわかります。(サビ管の実務経験要件も同様)
(除外しなければいけない経験などもあるため、厳密には、細かく確認する必要があります)
看護師の資格と経験だけでは児童指導員になれないが、児発管(またはサビ管)に早くなれる可能性があるかも?
看護師免許を持っている人は、ほとんどの場合、病院や診療所などの医療機関での勤務経験があるので、3年以上働いていた人なら、児童福祉事業での実務経験がなくても、児童発達支援管理責任者(またはサービス管理責任者)に早くなれる可能性があります。
早くなれるというのは、通常、「相談支援従事者初任者研修2日課程+児発管基礎研修を受講してから、2年のOJTを経て実践研修を受講して児発管になれる」のに対して、経験のある看護師の場合、その2年のOJTを6か月に短縮できる可能性があるからです。
実践研修が必要となったので
令和4年度以降は、児発管基礎研修修了後、6か月または2年の実務経験を経て、実践研修を受講してからでないと、児発管になることはできなくなりました。
ですから、それまでのように看護師からいきなり児発管(またはサビ管)になれるということはなくなりましたが、OJTを6か月に短縮できる可能性はある点で、看護師はほかの従業者より児発管(またはサビ管)に近い位置にいます。
児発管になる最短ルートについて

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