協力医療機関との契約書の記載例バリエーション/負担内容の軽減/障害福祉
協力医療機関との契約書については、これといって決まったものはありません。
各自治体から、記載例が出ているので、それらを参考にしながら作成したらいいと思います。
ただ、あまりに責任が重い内容だと、協力医療機関側が契約を渋ることがあります。
協力医療機関とは、あくまで「協力」であって、他の患者さんより優先的に診てほしいとか、何かあったら駆けつけてほしいというような、重い責任を負わせるものではありません。
もちろん、休日も診てくれるとか、何かあれば緊急で駆けつけてくれるというなら、それはありがたいのですが、なかなか難しいですよね。
協力医療機関との契約書例
協力医療機関に関する契約書 株式会社●●(以下「甲」という。)と医療法人○○(以下「乙」という。)は,甲が設置経営する ▲▲▲▲と乙が設置経営する□□(医療機関の名称)について,次のとおり協力医療機関に関する契約を締結する。 (協力医療機関) 第1条 乙が設置経営する□□(医療機関の名称)を,甲が設置運営する ▲▲▲▲ の協力医療機関と定め,事業所の利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合には,甲が乙に連絡を取り,これに対して乙は迅速に適切な対応をとるものとする。 (契約期間) 第2条 この契約の期間は,令和◎年◎月◎日から令和◎年◎月◎日までとする。 2 前項の期間が満了する1か月前までに,甲又は乙が別段の意思表示をしなかったときは,この契約は1年間延長されるものとし,以後も同様とする。 (疑義等の決定) 第3条 この契約について疑義が生じたとき又はこの協定に定めのない事項については,甲乙協議の上,決定する。 本契約の証として,本書面を2通作成し,甲乙記名押印の上,各自1通を所持する。 令和◎年◎月◎日 甲 住所 法人名 株式会社●● 代表者職名 代表取締役 氏名 印 乙 住所 法人名 代表者職名 氏名 印 |
協力医療機関の内容バリエーション例
上の例の第1条の太字の内容は、自由に変更することができます。
(協力医療機関)
第1条 乙が設置経営する□□(医療機関の名称)を,甲が設置運営する ▲▲▲▲ の協力医療機関と定め,甲は、利用者が発病等による診療治療の必要が生じたときは、その解決のために乙に協力を求めることができる。
(協力医療機関)
第1条 乙が設置経営する□□(医療機関の名称)を,甲が設置運営する ▲▲▲▲ の協力医療機関と定め,乙は、利用者の健康問題について、治療および医療上必要な指導・助言を行い、利用者の病状の急変に際して適切に対処する。
(協力医療機関)
第1条 乙が設置経営する□□(医療機関の名称)を,甲が設置運営する ▲▲▲▲ の協力医療機関と定め,甲は職員及び利用者の健康管理及び緊急医療について乙に委託し、乙はこれを承諾する。
協力医療機関の協力体制(しっかりバージョン)
ある自治体の「協力医療機関との契約内容」の記載例を確認したところ、とてもしっかりした内容でした。
ここまでの協力体制が敷けたらベストですが、なかなか難しいでしょう・・。協力医療機関が個人クリニックの場合は、救急の場合は大病院に依頼するでしょうしね。
協力病院と以下のような契約を締結し、緊急時等に対する体制を整えている。 1 入所者の緊急な医学的治療を要する際には、迅速に入院、往診等の処置を行う。 2 日祝祭日並びに夜間についても、入所者の緊急な医学的治療を要する場合は、直ちに医学的処遇を行うため万全の体制を確保する。 3 相互に疑義を生じたときは、双方誠実に協議し、善処するものとする。 |
最後に
協力医療機関との契約内容について、医療機関側が、「そこまで責任とれない」と心配して、なかなか契約できないことがあります。そんな時は、内容を負担の感じない表現に変更したら良いかも知れません。